航空自衛隊次期輸送機XC-2(C-X)初飛行
2010年1月26日(火曜日)午前10時20分、岐阜県各務原市の航空自衛隊岐阜基地にて、
航空自衛隊の次期輸送機XC-2がこの上ない晴天の元、初飛行に成功しました。
当日は初飛行の情報を聞きつけたギャラリーが基地周辺に集まり、
特に離陸がよく見えるR/W10エンドにはNHKの報道カメラや見物人で大いに賑わいました。
たくさんのギャラリーが見守るなか、チェイスについた飛行開発実験団のT-4が見守るなか、
XC-2はゆっくりとノーズを上げ進空、大型の国産輸送機の初飛行という大きな一歩を記しました。
初飛行試験はT-4×4機に随伴され、試験空域を約1時間飛行、
1度飛行場上空をフライパスした後、11時30分過ぎに無事着陸となりました。
川崎重工の皆様、協力会社の皆様、関係の皆様、本当におめでとうございます!
感動しましたー!(*^ー^*)
動画もどうぞ!緊張でブレブレです!(*^▽^*)
午前10時ころのR/W10エンドです。すでにヒトがいっぱい。ブルーインパルスの予行時と同じぐらい賑わってますねえ。みんな、どこで情報入手してるんだ!
川崎重工のエプロンでエンジンスタートしたXC-2。さあ、いよいよ初飛行に向け、滑走路へと移動していきます。もちろん、チェイスにつく飛行開発実験団のT-4を引き連れています。
直前までC-Xと呼ばれていたこの飛行機、前日に防衛省から初飛行の情報がリリースされ、同時に“XC-2”の名前が発表されました。
滑走路端では川崎重工の担当者さんかな、ビデオで撮影していました。機体の強度不足などで初飛行が長く待たれただけに、関係の皆様にとってはほんとうに感慨深い一日だったのではないでしょうか。そういえば、XP-1がまだ川重で試験飛行してた時も、こうやって滑走路脇で計測?してたっけ。
まずはT-4が離陸です。
お、角の生えたT-4ですね!標準ピトー付きの機体が上がったのは偶然かな。随伴して初飛行の機体の計器等を精密にチェックするならこう言うのが良いんでしょうけど、まあ、岐阜のT-4ってツノ生えてるヤツがおおいので、たまたまかもしれません。(笑)
そしていよいよXC-2がR/Wに乗ります。正面から見るとでかい!ドキドキ!!
T-4はもちろん、エアボーンピックアップです。ぐるっと回ってきます。
そして、T-4が滑走路上のXC-2に平行するように飛行、その離陸を空から見守ります。ちょっと横風だったかな。T-4が斜めに飛んできました。(笑)
毎年航空祭で披露されるエアボーンピックアップ、今回はXC-2初飛行での実戦です。飛実パイロットの腕の見せ所!!
さあ、いよいよ離陸です!!がんばれー!!
うわあーっっ!きましたーっっ!!上がりましたあ!!すげぇーっっっ!!ゆっくりと、ふわっと、でも力強く、離陸しました!正面から見ると、正直C-1と区別つかないかもしれません!(笑)
あ、そんなことない・・・でかい・・・ビデオの液晶画面を見ながら唖然・・・。でかい・・・
周りでは見物に来ていたおっさんたちが「飛んだ飛んだ」と大騒ぎです。
そしてもう、この瞬間、私も緊張と興奮でフラフラでした!後でビデオを見たらブレブレです。ごめんなさい、私、ほんとに緊張してカメラが震えるクセがあります(笑)それだけ、感激したってことですよー!!うわきゃー!!(><)
飛びましたー!!進空成功、おめでと〜うございま〜す!!いつもより余計に回っておりますー!(違う)
長く長く待った初飛行、主役のXC-2はもちろんのこと、見物に集まった人々、チェイスについた飛実のT-4、報道カメラ、なんだか一体感のある進空でした。
T-4が追いかけていきます。
初飛行時はギアトラブルを避けるため、脚を格納しないで飛ぶのが一般的です。
この後、さらに飛実のT-4が2機、編隊で離陸して後を追いました。かっっっっっこよかった・・・!!なんか、気合いの飛行でした。
約1時間空域で試験を実施、11時20分過ぎに北の方を飛んでいる姿を目撃しました。
そして、帰ってきます。なんか、いっぱいくっついてた。(笑)
T-4×4機に取り囲まれて戻ってくる姿は、いかにも“初飛行”という姿を醸し出しており、真ん中のC-2も、周りのT-4も、すごく堂々として見えました。
T-4、極低速で頑張ってくっついてます。がんばれー!!(><)
こんな形。背中から頭にかけてのラインが丸くて可愛いよね。C-1からの正常進化に見えます。でも格段に大きくなっています。約15m成長しました。いもむしいもむし。
あっち側にもT-4。
お帰りなさいませ!XC-2には「技術研究本部」の文字入りです。
ところでワタクシ、なぜか逆光になる位置で見ています。(^^ゞ
R/W28エンドには行きませんでした。どれぐらいのギャラリーが集まっていたのでしょう??100人単位いきましたか?
昼食を買いがてら、ちょっと東のアピタの屋上駐車場から眺めていました。ここにいれば、全体像が見えるからね!
はい、基地方面へと降りていきます。スッキリとした空気で、最高でした。
手前の工場の屋根を修理してるおっさん達も、眺めています。これ、初飛行なんだよ〜と教えてあげたい気分。
そして、着陸・・・?とおもいきや。これ、接地してなかったそうです。マジで??地面効果が分かるところまで高度を落としたって事かな?
で、また上がる!てっきりタッチアンドゴーだとばかり思っていましたが、まあ、多数決でフライパスだったことにしましょう。(笑)
またT-4がくっついたポニョー!ポニョかよー!
T-4だらけです。取り囲まれてます。なんか、凄いことになってます;;あのー、水族館とかで見たことありません??大きい魚の周りに小さいのがくっついてるの。あんな感じ。やっぱり・・・ぽにょ;;;
今回は、チェイスについた飛実のパイロットさんの凄さも思い切り見せつけられた思いです。どうですか、この映像。極低速で飛ぶ大型機、しかも初飛行の機体に、これだけピッタリと追従しています。しかも3機。機首を上げて極低速を保ち、しっかりとエスコートします。
航空祭でこういった飛行が披露される時、低速飛行は凄く難しいのだと紹介されますが、飛実のパイロットにかかればこの通りお茶の子さいさいです。(←笑)
江南、犬山の上空を周り、再び。
正面から見るとこんなん。やっぱり緑に塗って、C-1と言われれば信じちゃいます。この角度だけね。
やっぱりT-4もピッタリくっついています。川崎重工編隊です。
エンジンが凄いよね!E-767と同じなんだってー。知らなかったー。てか興味なかったー。(ごめんなさい;;)
タイヤがいっぱいついてます!ずるい、ずるい!!
コクピットの前に大きなピトー管がついてますね。いかにも初号機らしいです。
今回のお気に入り。逆光だけど。雰囲気でてるでしょ!?大きなXC-2と、機首を上げて追従するT-4。かっこよさにばきゅーんとやられました。(笑)
こう見ると、やっぱり大きいですよね。なんとなく、C-5とかをイメージしました。
で、このテスターカラー、やっぱり試作機って良いですね!フラップが大きいんっだあ。
ゆっくりと、基地内へ帰っていきました。若干の右風を受けながらの着陸となり、初飛行、無事に完了です!本当におめでとうございます!!(><)
そしてこのあと、チェイスについていた4機のT-4は一度離脱、数分後に見事なエシュロン編隊で帰ってきました。普段岐阜では単一機種の4機編隊なんて見られませんので、それだけでも凄く特別なものに見えました。
初飛行を祝したかのような見事な編隊飛行、記念すべき今日の飛行を強力にバックアップした飛実のT-4が最後に花を添えてくれました。
そんなT-4のパイロットさん達にも、大きな拍手です!(^▽^)
そんなこんなの1月下旬の大安吉日、XC-2は無事に初飛行を迎え、大きな大きな、新たな一歩を踏みました。
大きな感動を分けて貰うことができ、私にも一生の思い出ができた思いです。
これからこの機体を育てていくのは大変なこともあるかと思いますが、良い子に育つことを、心よりお祈りいたします。
この先、この機体は何年飛ぶのでしょう。40年ぐらい飛ぶのかな。私、70歳を越えちゃいます。まさに、一生のお付き合いになりそうです。
ご関係の皆様、本日の初飛行、ほんとうに、おめでとうございました!(*^ー^*)