Luke AFB & NAF El Centor 2019 Winter

F-35リベンジ、どきどき、運命の最終日…

雷神の如く!


3日目、この日は、飛行機見物はお休みでまたフェニックスへの移動です。

急ぐこともないため、チェックアウト時間までホテルでのんびりし、車でまた400キロ、ゆっくり移動です。

途中のユマで給油。皆さんにはおなじみ、海兵隊航空基地がある街ですね。給油もすっかり慣れたなあ。

凄い絶景ポイントを通過したり。

遥か遠くのごつごつの山を見ては、新婚旅行で行ったグランドキャニオンを思い出して少し切なかったり。

よく見るとホントにサボテンらしいサボテンとか、如何にもメキシコ国境で面白い道のりでした。

途中、例のヒラベンド近くではRF-101のゲートガードなんかも見られました。2機いたよ。往路は3.5時間だった道のりを5時間かけてフェニックスへ帰りました。

翌日のF-35リベンジに向け、帰ってきたぜフェニックス。

近くにバーガーキングがあるけど、今日は我慢。禁欲…してまで明日に希望を託します。

NOTAMチェック。消えてない。よし。それどころか、少し変わって時間が確定してる。これは、明日のフライトも確定と見てよいのか。

天気予報チェック。晴れベース、少し雲。全然問題ない。よし。

早めに就寝、おやすみなさい。

4日目。】

運命の朝を迎えました。果たして、ここ数日私を悩ませ続けたF-35デモチームに出逢えるのか。NOTAMはちゃんと残ってる。AERIAL DEMONSTRATIONの文字が嬉しいけどまだ安心できない。

天気は晴れ、雲はあるけど、なんとかなりそう。

はやる気持ちを抑えきれず、午前8時には現地着。

やはり早くも地元の機体が飛んでいて、もう着陸してきます。最初に見たのはなんとシンガポールのF-16、それもスペシャルマーキング。ハンプバック付きのF-16は開発当初の軽戦闘機の面影はもはやありませんね。

実は1日目にも見ていたので、幸先がいいのか、どうなのか、、、

マーラインだなあ。

これこれ!これは台湾関係だったそうです。なるほどねー。さすがルーク。尾翼のLFレターはLuke Falconですしね。F-16の訓練拠点です。

ここはF-35の訓練拠点にもなっているので、F-35もたくさん飛んでいます。

トルコのF-35や韓国のF-35を撮る事が出来てしまいました。

まだ時間は8時半、運命のデモチームまで3時間もあります。

着陸機が見えるポイントでは、緊張を抑えながらスポッティングに勤しむ午前。フライトが多すぎて飽きてきました。この日、F-35だけで延べ100機以上見たのではないでしょうか。。。

さて、時間は11:10、そろそろ、デモチーム見物場所へ移動しましょう、天気はなんとか持っています。ほんとに飛んでくれるのか、まだ半信半疑で緊張の糸が張り詰め、お腹が痛くなりそうです。

現地着。時間が迫ってきますが通常訓練のF-35がたくさん周りを飛んでいます。オーストラリア軍のようです。

一時的に、視界のなかには8機ものF-35乱れ飛ぶお祭り状況です。

お。確かに、滑走路エンドには1機のF-35が。これはデモチームかな!?

しかしまあ、これだけの機体がタッチアンドゴーを繰り返してたらデモなんかできないじゃん!!時間はもう5分前だよ!!!まさか、ここまできてやらないの!!??と、まだハラハラします。言葉に出すと崩れそうで、沈黙。その沈黙が心の疑惑を映します。

と、ここで一人、フライトスーツを着た人物がやってきた。これはーーー!!!デモフライトを見物に来たようです!!
ここでやっと、確信が持てました!!ついに会える!やっと会える!デモフライト、実施するようです!!

HFTCCへの移動の1日前、本当にギリギリのところで最終訓練を実施するようです。
先週の木曜日に荒天を祈るという、天の意思に背き運命に抗い、結果的にその荒天に助けられ、ハイショーのデモを見られるというこの奇跡。神様、仏様、雷神様、ありがとうございます!!

そして予定の11:40を過ぎ、乱舞してたらF-35達が次々に着陸、F-35祭りが落ち着いたところで。。。トリを務めるように登場した1機のF-35、滑走路上を猛然と加速します!

来たーーーーーっっ!!!!!!

アンドリューオルソン、Dojo登場ーーっっ!!!

待ちに待ったF-35 AERIAL DEMONSTRATIONのスタートです!!

離陸からの急上昇、そして機体を翻して目の前をハイスピードパス!ファインダーの中に録画マークがちゃんとついてることも確認!こちらに向かって旋回してくるF-35、ファインダーの中で機体が膨れ上がる!きたきたーーー!!!

ここ数日の心配、疑心暗鬼、不安を煽るかのように激しく鼓動が高鳴ります。

 

雷神の如く!雷鳴を轟かせ!!全てぶっ飛ばす直上での天つ風のごとF-35の乱舞、太く重い轟音、空気の振動、気流が乱れる音、これは雷神が呼び覚ました風神か、もうわけのわからないものが自分の全身と頭のなかを駆け巡ります。

 

遥かなる空へ、雷雲蹴散らし縦横無尽に自由に飛び回ります、稲妻が走ってますよ、まさにLightning Thunderですよ、高見沢さん!!

 

何度もファインダー内の録画マークを確認しつつ、乱舞するそのF-35を追い続けます。

単発戦闘機としては史上最大の重量を持つと言われ、そのスタイルからも運動性は低いのではないかと揶揄され続けたF-35、そんな噂を断ち切るような信じられない軽快さ、パワフルさで信じられない機動を繰り出し続けます。

従来戦闘機のような基本アクロはもちろんの事、機体を滑らせての変な機動やペダルターンと呼ばれるフラットスピンなど、とても単発かつTVCを持たない機体とは思えない、そんな非常識な乱舞が目の前で展開されています。

 

なんだこれは、なんなのこの戦闘機!

もちろん機動性で戦う機種ではないので、派手なデモフライトにさほどの意味がない事は分かっています。

でもね、動けないとか馬鹿にされてたのを払しょくして余りあるこのフライトはすさまじいの一言です。さすが新世代戦闘機。文字通り、無我夢中で撮りました。

そのすべてが終わり、着陸します。

約15分間のデモフライト、着陸を見送り、思わず笑みがこぼれました。

本当に見たかったデモフライトを目の前で見たんだ。撮れたんだ。ヤキモキし続けたここ数日、雷神様はそれを天の彼方へ吹き飛ばしてくれました。

最後の最後で、最高の形で報われました。こんなことがあるんだ。本当に信じられない気分で、これは夢ではないか…と本当に思ってしまったよ。


ありがとう、雷神様。

 

 

さて、デモチームは終わりましたが、まだしばらく時間があります。F-35ウォッチを続けましょう。

次はなんとオランダ空軍が現れました。これは、ルークでのオランダ空軍の初の訓練飛行だったそうです。開発パートナーとして早い段階で初期ロットの機体を手にしていたオランダですが、量産機が納入されたのは最近です。その初めての訓練飛行を見ることができました。

次はノルウェーの機体が来ました。いろいろな国のF-35を見ることができます。

もちろん、F-16もまだ飛んでいます。これは通常塗装ですが、シンガポールのようです。せっせと飛びますね。

本当に次々たくさん飛びます。あれほど見たく、7年前にフォートワースに直接乗り込むことまでしたF-35、それが食傷するほど目の前に。贅沢の極みです。

もちろん、アメリカも。この日は結局、アメリカ、トルコ、韓国、オーストラリア、オランダ、ノルウェーと6ヶ国ものF-35を見ることができました。

実は日本のF-35は1度しか見たことないのですが…

現時点で10か国が保有するF-35、ほかに英国のも見たことがありますので、あとはイスラエルとイタリアを見られたらコンプリートです。

よく見てください、F-16Aです。アメリカで見られるなんて。やはりこれも台湾がらみでしょうか。

さて、F-35デモチームを見るという最大の目標も果たし、少し気が抜けてそろそろ疲れても来ました。このF-16の着陸をもって、撤収しましょう。
本当に良かった。

もちろん、最初に報告するのはここ数日私の愚痴に付き合ってくれたFacebookの友達の皆さんです。ありがとうございました。
そしてそれと併せ、自分のBBS。ふふ。このwebサイトともども、まだ生きています。

では、渋滞が始まる前に、フェニックス空港へ帰りましょう!最大の成果を持って!!!

フェニックスからはデルタ航空でロサンゼルスへ、そして、安心のANAで日本へと帰ります。キャンセル待ちだった特典航空券、取れて本当に良かった。ありがとう、ANA。


今回の旅は、あらゆる不確定要素で旅行前から疲れ切るというこれまでで最大のチャレンジでしたが、結果的には見たいものをすべて見られ、撮りたいものを思い描いたように撮ることができ、100%以上の成果を得ることができました。ここまで苦労しつつも最後の最後に想いが叶いました。万感胸に迫ります。全てが良き思い出となり、日本へ帰ることが出来ます。

愚痴に付き合ってくれたFacebook友達、事前にたくさん相談させてくれた地元在住のキャスバル@ayu3_BLUEさん、そして雷神様、青い天使たちに、感謝。ありがとうございました。


最後に思い出の1枚を。
車の屋根に設置したカメラが撮っていた映像です。
車の屋根に映りこむF/A-18。これほど大きく映るほどの低空飛行でした。

 


かえる