第八届中国国際航空航天博覧会

2010年11月16日〜21日、中国の珠海にて恒例の国際航空ショーが開催されました。

前回のショーで中国空軍が正式に参加し拡大の様相を見せるこのエアショー、
今回からはその空軍もスポンサーとなり、たくさんの展示機を送り込んだり
久しぶりにアクロバット飛行チームの八一飛行表演隊(今年からJ-10に改変)が参加するなど、
普段謎の多い中国航空を目にすることの出来るとても興味深い内容となりました。

欧米のトレードショーではやはり欧米の産業が中心となり、中国は滅多に出てきませんが、
ここではもちろん中国が主役です。他では見ることの出来ないものばかりが陳列され、
また、外国からの参加もロシアの力が強いなど、かなり、独特の雰囲気があります。

今回も前述の中国空軍に加え、中国の航空産業から新型民間機や開発中のモックアップ、
さらには各種モデルなども展示され、「ここでしか見られない」ものが盛りだくさんでした。

また、パキスタン空軍からはJF-17戦闘機(中国との共同開発機?)が参加、
フライトディスプレイも実施し、さらにアクロバット飛行チームSherdilsも飛び、
民間機も中国で一部製造の始まったA320が参加するなど国際航空ショーとしても
しっかりとその存在を感じさせました。

ずっと見たいと思っていた八一飛行表演隊をついに見ることがで来たのも大きな収穫です。
5年越しの念願がかなって、嬉しかったです。(*^ー^*)

20日、21日のパブリックデーを見学してきましたので、レポりまーす。

ところで日本人にとっては、この直前に起こった尖閣諸島問題にからみ、
反日デモや日本を排斥するような動きが連日報道されている状況など、
果たして無事にエアショーを見てこられるんだか大変心配な局面でした。
しかも空軍機等が参加する今回、いろいろ気が気じゃないわけで。。。

結果としては全く何のことも無い、むしろ、個人対個人では笑顔で交流してこられるぐらいの雰囲気で、
ホッと一安心しました。事前にあちこち情報収集した際にも「大丈夫だよ」と聞いていましたし、
ちょっと報道が行き過ぎている感じもします。。。

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さ、では早速行ってみましょうか!中国に行く時は読売旅行さんのお世話になっていましたが、今回は個人で行って見ます。

まずはセントレアから台湾経由香港。日が暮れますなあ。

なんのこともなく香港到着です。ここで同行予定のこーじー仲本さん達と待ち合わせ♪一人旅も慣れましたが、やはりお友達と一緒に行くのも安心感があって良いものですね♪

空港からは市内までエアポートエクスプレス。100香港ドル。香港空港から直接珠海へいくフェリーも出ていますが、香港到着が深夜だったため、いちど香港市内に出て、そこからフェリーでマカオへ渡り、ここを拠点として珠海とマカオを行き来する旅程となりました。

おかげで日本出国から日本帰国までの間に、パスポートに16個もスタンプ貰っちゃったぜ。スタンプラリーだぜ。

香港駅から、マカオ行きのフェリーが出ている澳門フェリーターミナルまではタクシーを使いました。
中国系のタクシーってめっちゃぶっ飛ばすから怖い怖い;;

はいー、香港からフェリーで約1時間、マカオに到着しました!

フェリーターミナルの前。ちょうど公道レースのマカオグランプリの期間でしたので、それっぽくなっていました。

マカオってほら、あれだ。中国の経済特区みたいなもので、カジノの町です。でもベガスほどギトギトピカピカでもなく、落ち着いた感じもありました。

マカオと珠海は繋がっていて、国境からエアショー会場もタクシーで40分程度(渋滞なしならね)なので、マカオを拠点にするのも良いようです。

はい、翌朝!ホテルからタクシーで国境へ向かいます。「自動ドア」って日本語のシールが貼ってあるんだよねー。

7:30A.M.頃。国境です。休日などは大変込み合い、外国人用のレーンを抜けるには1時間かかることもあるとか事前情報があってちょっと心配しましたが、マカオ出国、中国入国とも、比較的スムーズに通りました。

中国側へ出た瞬間、その熱気に驚きます。人がひしめき、ざわざわ、ざわざわ。マカオ側とはぜんぜん違う雰囲気です。

ここからタクシーで会場へ向かいます。さあ、冒険の始まりですね!(^▽^

欧米など英語圏の国なら意思疎通できるし文化的にも理解できるから安心なのですが、なんせ中国、言葉もさっぱり分からないし文化も日本とぜんぜん違います。果たして無事にたどり着くのか。。。

とりあえず、筆談で行きたい先を伝えられるのは非常に助かります。今回も「珠海国際机場、中国国際航空航天」のメモで行きました。

それにしても中国タクシー。とりあえず、全速力で走ります。めっちゃ怖いです。前に車がいようがいまいが、常に全速力。渋滞したら路肩走行は当たり前、割り込み、割り込まれ、当たり前。

でも不思議なことに、かなりヤバい感じで割り込まれてもクラクションとか鳴らしません。当たり前の感じなんです。
渋滞でもアタマを先に突っ込んだ方が勝ちって感じで、やるかやられるかの世界なので、負けても文句を言わないようです。
でも割り込まれる前は、クラクションで威嚇します。歩行者にもクラクションで威嚇します。鳴らしまくりです。

なんか、クラクションの使い方が間違ってる気がします。

はいー、そんなこんなでタクシー運ちゃん頑張った。約120中国元(2000円ぐらいかな?安い!!)で会場へ到着、所要時間も1時間弱!

入り口の横のチケットブースで350中国元を支払いチケット購入、果たして日本人の私共、入場できるかドキドキ。

はい、何の問題もなく入場できました!よかった!!(*^▽^*) さああ、今年も来ましたよ、中国国際航空航天博覧会!

八一みたさに2006年に初めて行って以来3回目、フライトの量では圧倒的に欧米に負けますが、レアさでは世界一かもしれません!なんせ、他の地域に滅多に出てこない中国機をたっぷり見られますからね!

だからといって、質が良いかどうかは別問題ですが。。。(笑)

さあ、ぶつぶつ言ってないで入ってみましょう!今年も真正面は中国民航!まっかな絨毯がお出迎え♪中国らしい!?

けどとりあえず通り抜けてエプロン地区へ!わあ。いきなり中国空軍機がいる。。。びっくりです。

現役の中国空軍機をお客さんの中に展示したのは初めてでは?

バジャーな感じ。でかいです。こんなのが見れるとはねえ。前回はこれの空中給油型が飛んでましたっけ。

水平尾翼の下にはなんか特等席があります。

あごの下に大きなレドームを持っています。なんだろうね!エアインテークのカバーに「右」とか「左」とか書いてあります。さすが漢字の国!

うわ、なんか戦闘機っぽいものが!!あれですあれ、パキスタン空軍のJF-17です。中国名FC-1。中国とパキスタンの共同開発機ですかね。そこそこ新しいですが、第3世代っぽい感じだねえ。第4世代かねえ。横から見ると独特でけっこうかっっっっっこわるいですが、上から見るとF-16に似てたりします。

エンジンはフランカーのと同じかなあ??ちがった、MiG-29のに似てる。JF-17は今年の夏にイギリスのファーンボロ航空ショーにも参加しています。なんだか今年はせっせとお出かけしているようです。

斜め下から見ると悪くないなあ。ちなみに、Thunderという名前が付いています。

かっこ悪いくせにけっこう良い飛びっぷりでして、Youtubeに載せた動画はパキスタン人に大人気のようです。「インド人がジェラシーだ!」とか、なんかのギャグみたいなコメントもついてました。(笑)

パイロットさんのパッチ欲しいなあ。ええなあ。きていたのは、BLACK SPIDERSという部隊のようです。

それにしても、前回はインド空軍、今回はそのインドと敵対するパキスタンを呼んじゃうという中国の節操の無さがとってもナイスだと思いました。

でました、T-2!じゃなくて、なんだっけ?FBC-1だっけ?FCBだっけ?忘れた。

けっこう、大きいんですよね。それにしても今年は360度ぐるっと見て回れる配置でした。よかったよかった。

中国機なのにー、なにをベースにコピったのかわかりませーん。(*^▽^*)

こっちは殲-8Fってやつね。てか、殲って難しい字じゃなくてもっと簡略なのを書くんですけどね。

この子はMiG-21の大きいヤツでしたっけ。

長いんです。この写真はつなぎ合わせてますけど、まあ、こんな長さです。一昨年はフライバイを見せてくれました。

さっきのバジャー。やっぱり大きいなあ。

これは中国の新しい国産民間機かな。ARJ21です。最近はやりのリージョナルジェットのカテゴリーですよね。ライバルがいっぱい。

なんか派手なのが飛んでまーす。

直-8。垂直に上がるから直なのかな?

空降兵。さあ、なーんだ。(*^ー^*)クイズみたいで面白いですよね。読んで字のごとく、空挺降下を披露していました。空軍のパラシュートチームでした。青系の綺麗な迷彩を施していますが、デモ用機なのかな??

なんか、よくわからんけど、雁って書いてあるっぽい。珠海はこういう小型機の展示も非常に豊富です。

これはZ-9かな。国産なのかコピーなのかよく分からん;;

コレは…殲-12あたり?まあ、ホントはたぶん、小銃を構えたマネキンだったんでしょうね。持ち物どこ行っちゃったんだ。

さあ、フライトもやってますよ!これはアメリカからのお客さん、紅鷹表演隊。つまり、Red Eagles。中国語の鷹は日本の鷲なんでしょうね。アメリカはさすがにアクロのレベルが高かったです。

はい、今回の注目のフライトです!巴基斯坦空軍のJF-17!読める?パキスタンだよ。中国と協同で作った戦闘機です!!中国名はFC-1。お客さんの傘おおすぎ!

まっくろくろすけ。珠海は午前中すんごい逆光です。上からのシルエットはF-16とかT-50とかF-CK-1とかに似てますねえ。F-16のコピーですか?って感じですが。。。

横から見るとけっこうかっこ悪い。

でもものすごく良い飛びっぷりでした。4.5世代的ではないけど、4.25世代って感じです。ベイパーの出方もF-16みたいだなあ。

この戦闘機はたぶん、真横から見なければけっこうかっこいいんだと思います。横になったとたん、高木ブーって感じなんです。うーん、もったいない!

ほらね、F-16みたいなバランスでしょ??大きなストレーキはライノ風。びっくり度肝を抜くなかなかのフライトでした!まったくもって侮れません!!ええもの見させていただきましたー。欧米のエアショーではアジア機、それも中国機がデモるなんてことはおそらくほとんど無いと思うので、とてもレアだったと思います。(*^▽^*)


さあ始まりましたよ、ここでしか見られない中華エアショー!今年もレアモノがたくさん出てます!

つづく


かえる