FIDAE 2010
-Feria Internacional del Aire y del Espacio-

3月24日〜28日、チリのサンティアゴで国際航空ショーの“FIDAE”が開催されました。
偶数年に開催され、チリ政府も力を入れているこのショーは南米最大の航空トレードショーとして発展してきました。

1980年にチリ空軍50周年の一環としてスタートしたこのエアショーは順調に発展、
しかし、今年は4週間前にチリ国内で大地震が発生、首都サンティアゴも被害を受け開催が非常に危ぶまれましたが

主催者はFIDAE開催を決定、地震の影響はまったく感じさせない見事な航空ショーとなりました。
実際、会場となるサンティアゴ国際空港のターミナル側は地震の影響で天井が剥がされエアコンも機能せず、
駐車場に臨時テントを張って対応しているなどの状況を考えると、エアショー主催者の苦労は想像に難くありません。
前半3日はトレードデー(一般人も成人であれば入場可)、週末はパブリックデーとして一般公開されました。

さて、エアショー自体はチリ空軍(チリ仕様のF-16ブロック50やオランダから買った中古の-16MLU等)や
ブラジル空軍(エスカドリラ・ダ・フマサ、地上展示)も参加、近隣国の企業の出展も多く、南米的な色の出た興味深いものでした。
今年はアメリカ空軍からF-22デモチームも参加し、南米へのラプター初展開を果たして米空軍の展開能力を見せつけていました。
ラプターのデモは南米の観客にも大人気で、ラプター恐るべし、といったところでしょうか。他にも、タイフーンのモックアップが持ち込まれたり、
中国・韓国のアジア勢、そしてロシア企業からも出展があるなど、国際航空ショーとして充分に大規模なエアショーとなりました。

会期中の天候は概ね晴れ。南半球の夏の乾いた空気の中、アンデスの山脈をバックに各種フライトが実施され、大いに盛り上がりました。

私はトレードデイ2日と、パブリックデーに1日行ってきましたので、レポります。

メモ

空港ターミナル側からタクシーで約15分。(「FIDAE(フィダエ)」と言えば通じます)12,000〜17,000ペソ程度(約3,000円)。
帰りも、会場北側の出口にタクシー乗り場がありました。仮にタクシーがなかったとしても、空港ターミナルまで歩いて約2時間弱でたどり着けると思われます。
入場料はトレードデー11,000ペソ(約2,200円)、パブリックデーが3,500ペソ(約700円)。入り口でチケット購入できます。
会場は午前逆光、午後もほぼトップライト気味で辛いかもしれません。

トレードデーがお勧めです。
人が少ないし、展示機もじっくり眺められます。
また、今回はトレードデーだけタイフーンのコクピットに座れました。
また、トレードデーだけで帰ってしまう機体もあるようです。

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まずこれ。朝6時、サンティアゴの国際空港に到着しました。先日の地震の影響でターミナルが大きな影響を受け、駐車場に臨時のテントを設営、そこである程度の業務を行っていました。

南半球なので夏ですが、さすがに朝方は冷えました。

アンデス山脈のご来光です。サンティアゴからわずか80Kmのところにドカーン!と巨大な山々が存在している光景は圧倒的でした。南米に来たんだなあ。。。

この日は朝そのまま空港隣接のホテルにチェックイン、荷物を置いて、空港からタクシーでFIDAE会場へと向かいました。
1日目はとりあえず様子見のつもりで、朝一のブラジル空軍アクロチームと地上のみを見てくることに。

空港と会場は同じ飛行場を共有していますが、敷地の反対側です。飛行場の敷地をタクシーでぐるっと半周、約15分で到着です。空軍基地のようでした。

で、帰りの交通手段がなかったらどうしよう。。。とめっちゃ心配してたんですが、この通り。2箇所ある会場出入り口のうち、北側の出入り口のすぐ正面にタクシー乗り場がありました!よかった!これで安心です!(^▽^

まあ、歩いても空港まで2時間弱ぐらいだと思いますが。。。南半球の夏なので炎天下を歩くのは拷問だと思います。(汗

はい、これ入り口ね〜。この脇でチケットを売っていました。当日購入可です。10時オープンですが、チケットは9:40ぐらいから売ってました。トレードデーでも一般人も大人なら入れます。チケット売り場もあんまり並んでいませんでした。
ちなみにパブリックデーも、9:30ぐらいならチケット売り場もそんなに混んでいません。

私が最初に行ったのはトレードデーです。入り口で見ていたら各国各企業のスタッフの皆さんがじゃんじゃん入っていきました。アジアも中国・韓国勢がいるのに日本はいない。。。南米進出に遅れを取る訳にはいかないぞ…!と関係ないのに焦った(^▽^;

Fidae de la Solidaridad . スペイン語さっぱりわかりませーん。

空軍基地のようですので、ある程度の常設展示もあるようです。古い機体で、アメリカ機が多かったです。

はい、会場エプロンに入りました!お、けっこう広いぞ!

これなになに?カタリナさんに似てる飛行艇っぽかったっけど。。。カタリナさんかな??

トレードショーなので屋内のいろんな展示もあります。まずはいきなりご近所中国でした。なぜかUNレターつきの車が。。。

ほぉら出た、中国機。やっぱり進出する気満々だなあ。勢いのある地域は何かが違うようです。

1ヶ月前に大地震があったとは思えないぐらい綺麗に整備された会場、展示室内。よく開催にこぎつけたものだと思います。私も南米行きをほとんど諦めてたのに。。。

さすがに政府として力を入れているだけのことはありました。

AVIC。やっぱり中国。

なんと韓国まで!しかもかなり大規模に来ていました。日本もがんばろ〜?(^ー^;

さすがにトレードデーだけあって、航空マニアよりスーツにネクタイのビジネスマンが大多数です。まあ、フライトジャケットにパッチ貼ってる、まるで日本人マニアみたいなアメリカ人もいたけど。。。

ここはブラジルでした。さすが南米、ラテンアメリカの国々の出展も多かったです。ブラジルは航空大国ですしね。

ここはどこだったかなあ。なんか、AIM-9XやAAM-5と同世代っぽいミサイルが展示されてます。

外いってみましょう、外!実機ももちろんいっぱいありますよ!もちろん、チリなど!これはチリ陸軍なのかな?よくわかりませーん。(^▽^

大きなヒコーキ持ってるので空軍かな?空軍機はラダーを青に塗って星を一つ描いています。ラダーが赤いのはやっぱり空軍とは別物なのかな〜。

ほら、こういうヘリを見ると陸軍っぽいなと思いますよね。

だって、説明読んでもわかんないんだもん。スペイン語で;;

これってIA-63ですか!?実はこれもFIDAEに来るまで現物は見たことがありませんでした。

ビジネスジェットもいっぱいです。なんか、空気が白いんですよね。明るいからかな??

これ、チリ空軍の新鋭、スーパーツカノです。ブラジル機。ええなあ。こんなの南米に来ないと見れないもんなあ。

なんかシックで良い塗装(^▽^) EMB-500っぽいかな。

真ん中あたりには主役のチリ空軍戦闘機が並んでいました。

これはご存知、F-5です。でも、イスラエルに送って改造されたF-5E TigerVだったりします。タイガーVなんて初めて聞いた。。。

F-5、F-16A(MLU)、F-16C。MLUはオランダから余剰機を買いました。

A-36でし。スペインの飛行機をENAERがライセンス生産した物です。なんか今日の解説はやけに詳しいぞ!だって、前月に発売された航空ファン誌にちょうどチリ空軍の特集記事があったんだもん。もちろんカンニングしてます(^▽^

もういっかいタイガーV。

ほらね、Vの文字に虎の顔。

MLUの方はラダーを青に塗ってますが、Cは塗ってません。うん。

これね、これ。チリはF-16が好きですねえ。AとCは塗装で容易に区別できます。

はいこれ、チリ空軍最新鋭のF-16Cです。通称ブロック50Mと呼ばれるタイプだそうです。同じブロック50でもいろいろあるんやね。

変な色してるっしょ。でもこれ、かなり好きです。薄い青。レーダー反射を抑えたまったく新しいタイプの塗装だそうです。へー、すごいなあ。

ちなみにこのF-16、イスラエル製の空対空ミサイルも搭載できます。しかもそのための改造をロッキードが自ら行ったそうで。。。チリはなんだかイスラエルと仲良しですね。

綺麗な会場で快適でした。暑かったけど。

ヨーロッパからはタイフーンのモックアップも持ち込まれました。しかもトレードデイにはコクピット公開。2日目のレポで見せたげる。(^▽^

さらにA330-200Fも。白くて大きいね!残念ながらトレードデーのみでお帰りになりました。

これはこれは??EC135か145か、そんな感じに見えますよね。なんだったかなあ。(調べろよ・笑)

上と同じ感じです。緑でした。

ブラジル空軍からも当然参加があります。

なんか、電子戦に強そうな感じ。こんなのも見られちゃうなんて、さすがトレードショーです。

E-99かな。これも、AEW&Cですよね。レアっぽいものを見れちゃいました!(^▽^)


まだまだ珍しい地上展示も屋内展示も盛りだくさんです!入りきらないので次のページへ続く!

つづく


かえる